スプレーについての店長の見解
催涙スプレーが相手に命中した時の威力は相当なものがございますが自身に付着した時も同様の効果を得る為、まずは
スプレー溶剤を完全に取り除く事を事前に知っておく必要がございます。
スプレーを浴びた後、多くの方が眼科など病院へ直ちに行かれる事と思います。病院ではホウサン水などで洗浄するかと思いますが、
待ち時間や一人当たりの診療時間を考えると病院でのケアは不十分のように思われます。このことは病院へ行くなと言っているのではなく、
スプレーを浴びた直後は、直ちに大量の水で繰り返し洗浄する事を最優先として下さい。私自身の経験からすれば、目の中に入った
オイルベースのOC溶剤は瞬間に激しい痛みを伴います。これをガマンして病院へ行くとその間に炎症はますます酷くなるかと思われます。
スプレー溶剤が目に入った場合、直後に(2-3分以内 早ければ早いほど良い)大量の水で目を洗浄します。
この時、絶対に目を擦らないで下さい。30分以上洗浄を続けても痛みが取れない場合は必ず眼科など病院で手当てを受けてください。
元がオイルベースですから簡単には洗浄できないのですが、繰り返し繰り返し洗浄する事で、15分もすると最初の酷い痛みは消えてきます。
30分も洗浄し続けるとほぼ痛みは消えるかと思います。繰り返す事になりますが、直後のケアを迅速に行う事で痛みも同様に早く無くなるなと
思います。目薬は痛みが完全に取れた後に、消毒するつもりで使用するには良いかもしれませんが、浴びた直後のスプレー溶剤を取り除く
事にはまったく役に立たないと思います。異物を完全に取り除くまでは他の物は目に入れず、ただひたすら水で洗浄する、洗い流す、何度も
繰り返す。これに勝るものはありません。私は期限切れのスプレー処理で長いゴム手袋やカッパ及びマスクを使用して大きなパケツの
底で噴射し空にする作業を定期的に行っていますが、どんなに厳重に防備したつもりでもなぜかスプレーが体に付着してしまいます。
最初の頃はスプレーが少量体に付着してもチクチクと少し痛むだけだったのであと数本を処理した後、洗浄しようと思いガマンしていたのですが
5分以上放置すると今度は火傷をしたような痛みに変わってきます。こうなると毛穴から体内に吸収されていますので洗浄しただけでは
痛みはとれません。その後は半日以上、氷を当てて冷やしながら炎症をおさえるといった経験は何度もございます。
私自身は何度もスプレーを浴びていますので感覚としてどの程度のケアすれば痛みが取れる事を体が覚えているのですが、初めての方は
パニックになるかと思います。スプレー溶剤を浴びても直後に洗い流せば痛みを継続することはありません。また体に付着したスプレーは多少
ケアが遅れても冷水や氷水で冷やし続けるとほぼ半日で酷い痛みからは解消されるかと思います。
半日以上冷却を続けても痛みが
取れない場合は必ず病院で手当てを受けてください。スプレーの溶剤が少量手に付いた時など、簡単な洗浄で済ます場合が多いかと
思いますが、オイルベースの溶剤はツメの間などに残っているものです。その手で鼻を穿ったり目を擦ったり、あるいは男性の方が小用を
した場合、敏感な皮膚は確実にスプレー溶剤を吸収する為、痛みを伴います。少量と言えどもスプレー溶剤が付着した場合はシャワーを
浴びツメで髪を梳くように洗髪するとツメの間に入ったスプレー溶剤は落とし易くなります。
次に、海外へ行く際に護身用品を携帯できるかどうかとのお客様のお問い合わせが多いので記載致します。空港ではハイジャック防止法に
よりスタンガン・催涙スプレー・特殊警棒など武器とみなされる物を携帯及び機内へ持込む事とは当然出来ません。また相次ぐテロの多発
により持ち物検査も以前にまして厳しくなっています。催涙スプレーをスーツケースの中に入れていてもガスが充填されていますので検査中に
取り出すことになります。取り出したスプレーは機内への手荷物としても持ち込めませんので処分する事になります。その他、一般に軍用品と
して取り扱われている品は輸出時には輸出ライセンスが必要となります。このライセンス取得には日にちがかかるばかりでなく、発送を受ける
会社も多くないようです。EMS(国際郵便)でも催涙スプレーの発送は禁止されていますので、どうしても海外で必要な方は現地調達を
される事をお勧めします。催涙スプレーの所持を禁止している国もございますが、アメリカのように州によっても携帯を禁止している所も
ございます。事前に国内の出先機関にてご確認される事をお勧め致します。
最後にスプレーの保管場所は温度変化が少なく涼しい所で保管して下さい。また最悪スプレーが漏れる事も考慮して専用のケース等に
入れて保管する事をお勧めします。
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